ランチ、ディナーともにアラカルトで提供された長野県のスペシャルメニューは、長野食材や長野の郷土料理を秋山シェフがこの特別期間のためにアレンジしたもの。ひとつひとつのメニュー名からもイメージが掻き立てられ、ワクワク感が募ります。

例えば、イタリアのフィンガーフードのひとつブルスケッタ。これを長野風に仕上げた「野沢菜のブルスケッタ」は、野沢菜とサーモン、そら豆をパンにトッピング、そこに添えた信州ワサビがアクセントとなって鼻から抜ける爽やかな香りに包まれます。「それぞれの食材の良さが引き立つように試作を重ねた一品です。フレッシュなワサビの香りがイタリアの方にとって新しい風味だと喜んでもらえたのは嬉しいですね」と、秋山シェフ。
また、「サバの棒寿司」は鯖をサンドするように繊細なりんごのスライスを乗せた、オリジナリティあふれる寿司に。甘味と酸味の好バランスのりんごが脂のよく乗った鯖をさっぱりと引き立たせてくれます。「りんごがこんなにお寿司と合うのは新しい発見です。りんごで作ったガリまで添えられていたのにはびっくりしました」と、長野県メニューを堪能した日本人の方々からも驚きの声が上がりました。

今回のスペシャルメニュー用に日本から直送された信州牛のサーロイン。サシがよく入った部位を使った「信州牛ローストビーフ」は、まさに口の中でとろける食感。和牛ブランドに憧れの強いイタリア現地のお客様方を一瞬で感動に包みこみました。
そして長野のソウルフードとも言うべき信州そば。イタリアにも蕎麦粉のパスタがあるので馴染みはあるものの信州そばならではの喉越しと香りの高さには驚いた様子。「お蕎麦に添えた天麩羅の衣にも軽く煎った蕎麦の実を入れ、風味が合うようにしています」という秋山シェフの強いこだわりが光ります。
デザートは「長野りんご」。じっくり焼いて甘みを引き立たせたりんごに、あんことバニラアイスをオン。アクセントの自家製ウイスキーレーズンが大人味へと昇華させました。

イタリア産と長野県産の食材のコラボレーションはもちろん、イタリアのお客様が召し上がりやすいように味や見た目に注力したという今回のメニュー。秋山シェフは「食材だけではなく、長野県の経木に料理を盛ったり、青朴葉を料理に敷いたりと、視覚的にも長野県の食文化が伝わるよう創意工夫しました」と。長野県らしさ、日本らしさを追求しながら、食べる人の五感が喜ぶ料理をもてなす特別メニュー展開となりました。

TENOHA MILANO
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