食と風土
厳しくも美しい信州の風土が育む豊かな食には、 その地に生き抜いてきた人々の知恵と文化が息づいています。 米や果実、味噌や漬物等の発酵食品、蕎麦やジビエ等の郷土食、 清冽な水が醸す日本酒やワイン、凍り豆腐等の保存食などを通じて、 信州の豊かな食の物語を紐解きます。
天草(テングサ)などの海藻を原料とする「寒天」は、約200年前から作り続けられている長野県を代表するサステナブルフードです。
「そばといえば信州」というほど、長野県は全国を代表するそばどころ。日本人にとって「そば=信州」というイメージが根強いのは何故なのでしょうか。
長野県産「りんご」の特徴は、その品種の多さ。 長野県の魅力を語る時、「りんご」ほど、風土の魅力が凝縮されているものはありません。
「凍り豆腐」とは、豆腐を屋外で凍らせ乾かした豆腐で、「高野(こうや)豆腐」や「 凍み(しみ)豆腐」とも呼ばれています。
天竜川の川霧が柿に適度に湿気を与えながらじっくりと時間をかけて乾燥を繰り返すことで、市田柿の魅力の一つであるもっちりとした食感が生み出されるのです。
「巨峰」や「シャインマスカット」から、更なる高みを感じる「ナガノパープル」や「クイーンルージュ」などの新品種も誕生し、信州のぶどうは進化し続けています。
世界中から「SAKE」の愛称で注目を集める日本酒。長野県は、各地域に小さな酒蔵が点在し、その地域の暮らしと共に歩んで来ました。
日本人の食卓に欠かせない味噌。日本国内で消費される味噌の約5割が長野県で生産され、信州味噌はまさに日本を代表する味噌だといえます。
雪がたくさん降り積もる長野県では、厳しい冬を乗り越えるため保存食の文化が発達し、様々な漬物が作られてきました。
不毛の地と呼ばれた桔梗ヶ原の開拓から始まった信州のワイン造り。気候や風土を生かしたぶどうから醸されたワインからは、その土地の香りや情景を感じることができます。
信州の豊かな自然環境がどのようにして格別な日本酒を作り出す酒米を育むのか、長野の澄んだ空気や水、そして生産者の想いが伝わります。
長野県は一等米比率が全国トップクラス。全国有数の長い日照時間と昼夜の寒暖差により養分が蓄積されるため、おいしいお米に育つのです。
北アルプスの麓に広がる長野県安曇野市は、清らかな雪解け水が一年を通して湧く地域にある希少なわさび産地です。
殺生が禁じられた時代、諏訪大社は「鹿食免」という免罪符を授け、生きるための狩猟と肉食を許容しました。信州ジビエには、命に感謝し山を敬うこの伝統が息づいています。